「筋痛性脳脊髄炎」は労作後の極端かつ遷延する体調悪化を特徴とし、
睡眠障害、高次脳機能障害、自律神経障害などを認める難治性疾患です。
原因は不明。患者の半数は何らかの感染症に罹患した後に発症しています。
最近の日本の研究では自律神経受容体に対する自己抗体に関連した
脳内構造ネットワーク異常(脳内の特殊な炎症)が明らかになっています。
生活が困難になり、診断された患者の3割が寝たきりという恐ろしい病。
一般の検査では診断がつかず治療法も確立していません。
診断診療できる医療機関が極端に少ないため治療や社会的福祉支援に結びつかないという問題を抱えています。
コロナ感染後の後遺症にこの病と同じ症状が発生することが確認され、
イギリスなどでは様々な感染症後に起こる後遺症を疑い研究が始まっています。